スムーズな退職手続き

スムーズに転職活動が進んでいると、新しい職場に向けての準備に心が向かうものです。それは当然かもしれませんが、それよりも前にきちんとしておかなければならないことがあります。現在の職場を退職するプロセスです。
言うまでもなく、退職する予定の今の職場でも、現在進行形で業務を行なっています。また、あなたがそこを抜けることで、他の同僚にもある程度の負担がかかってしまいます。
もし転職の理由が人間関係の問題であったとしても、だから同僚や上司に迷惑をかけて良いという理由にはなりません。また、業務が滞って一番迷惑をかけるのは同僚たちではなく患者さんたちです。

せっかく新しい職場で心機一転をはかるのですから、現在の職場も美しく去るようにしましょう。引き際は大切なのです。
できるだけスムーズな手続きで退職し、あとは笑顔で静かに去る。これがもっとも理想的な退職の仕方です。
まずは、職場に退職の意志を伝えることです。法律では2週間以上前に申し出ることを定めてはいますが、実際にはもっと早く伝えるべきでしょう。職場によっては慣例的に三ヶ月以上前だったり半年以上前だったりと就業規定を設けているところもありますが、これは目安でしかありません。
自分の受け持っている業務の引継ぎにどの程度かかるかをおおよそ見て、それに間に合うように申し出れば問題はありません。
この時退職の理由を伝えることになりますが、ここでは繕うことなく正直に理由を告げましょう。職場の問題で退職を決意したのであれば尚更です。
そうしないと、職場の問題は解決することなくあなたの次に入ってきた人が次の犠牲者になる可能性が高いからです。
ただ、あまりにもあからさまに不満をぶつけてはいけません。退職を宣言してから実際に退職する日までは、あなたもその職場の一員です。無理に人間関係をさらに悪化させる必要はありません。
こうした場合、引き止めに合う可能性もありますが、ここは聞き流しておきましょう。待遇などについての改善を提示されると思いますが、これはそのことを保障するものではありません。
そして健康保険、雇用保険、所得税、住民税、年金についての変更手続きも忘れずにしておきましょう。そしてそれぞれ窓口が違う点もお忘れなく。特に健康保険の場合、保険を今後どのようにするかによって相談する場所が違います。あとは退職願いを書いて業務の引継ぎを行います。退職する日までに返却すべきものと受け取るべきものをきちんと確認し、当日静かに立ち去るのみです。